防災まつりin尼崎で掃海母艦「ぶんご」に乗船、掃海艇「みやじま」も

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7月9日に「防災まつりin尼崎」の一環として海上自衛隊が掃海母艦「ぶんご」掃海艇「みやじま」が展示していました。

掃海母艦「ぶんご」は掃海隊の司令的な機能をもち、各掃海艇への補給支援を行います。「ぶんご」は平成10年に完成した母艦で、艦名はもちろん「豊後水道」に由来。

平成23年に発生した東日本大震災では、救援物資の輸送をしたり、現地では被災者の入浴支援、またはみなさんご存じ「海自カレー」を振る舞ったりと、震災直後から被災者支援に尽力した母艦です。

「ぶんご」は尼崎東海岸町の岸壁に停泊していました。ちょっと急なハシゴを使って甲板へと登ります。

甲板前方から。主要装備の76ミリ砲が見えます。1分間に100発も打つことができる速射砲です。

艦内ではさまざまな装備も展示されていました。

水中で行方不明者の捜索なども行います。

水中で作業した後に地上に上がると、急激に体外の圧力が低下することによって血中に気泡が発生することがあります。このブースは「再圧タンク装置」といって、再び圧力を体にかけることができます。

いざ、母艦の中枢へ。かなり急な階段を登っていきます。

時刻を伝えたり、艦内で発生した火災の発生場所を伝達することにも使用する「号鐘」。実際に鳴らすこともできました。けっこう音が大きい。

中はこんな感じ。なかなか物々しい。渋めのインテリアのなかで、一際目立っている赤と青の椅子は艦長席。実際に座ることもできる。座り心地はなかなかよい。

反対側には指揮艦席もあります。こちらは赤色の椅子。海上自衛隊では階級や役職によって色を分けているみたいですね。ちなみに最もえらい「海将」や群司令の色は黄色。

いわゆる「地図」ですね。

こちらは操舵手の席。

こちらはレーダー。艦の周辺にある構造物の様子がわかります。艦に近づいてくる「何か」が確認されたので実際に窓から外を見てみると、小型の船舶が向かってくるのが視認できました。

母艦「ぶんご」の横には、掃海艇「みやじま」が横付けされていました。

「みやじま」は平成17年に就役した掃海艇で、実際に海底に敷かれた機雷を除去していく任務をこなします。日本の周辺海域で船舶が安全に運行するため、海上交通の保護が主たる任務です。「みやじま」の名前の由来はもちろん厳島神社のある「宮島」です。

甲板には20ミリ機関砲があります。発見した機雷は、離れたところからこの機関砲で狙って爆破して処分します。

機雷は船舶の音だったり磁気などに反応して爆破します。そのため、掃海艇はほかの護衛艦などと違って木製の船体でできています。また、エンジンや各種の機器などもアルミ合金を使い、可能な限り磁気を帯びないようになっています。さらに静かな走行を可能にするための電気推進器も2基搭載。

掃海艇はさほど速度は出すことはできませんが、機動性は非常に優れているとのこと。

こちらは機雷処分具「PAP」。遠隔操作できる無人船です。

海底に沈んでおり、PAPや機銃などで処分ができない機雷については、水中処分員が直接水中に潜って処分することもあります。防護服などない、本当に命がけの仕事です。

普段は見られない母艦や掃海艇を間近で見ることができて、実際に隊員の方の話を聞くことができる、貴重な時間でした。あっという間に終了時間となり、さよなら。機会があれば、また参加したいですね。

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