18ページ。
LENNY KRAVITZ。
1989年にデビューして今年で25周年を迎えるレニー・クラヴィッツ。今年、50歳を迎えたレニーは通算10枚目となるニュー・アルバム「Strut」を発表。これは新しく自ら立ち上げた新レーベルによる第1弾アルバムとのこと。
「大きな節目であることは確かで、めでたいことではあるけど、俺はこうして生きていられるだけで幸せなんだ」
カッチョイイね。
どうして新人より長くやってるひとのほうが謙虚な姿勢になるんでしょうね。
「人は毎日生まれ変わっていて、毎日が新しい可能性に満ちている。年齢とは関係なく、ニュー・アルバムを作っている間、俺はスポンティニアスなエネルギーに満ちていて、まるで高校生の頃に戻ったみたいだったからね。」
キャリアも年齢も関係ない。毎日が新しい自分なんだ。
2011年8月に前作を出した後、ワールド・ツアーを開始。ツアー終了後には映画「ハンガーゲーム2」の撮影に取りかかるという多忙ぶり。そして撮影終了と同時にプライベート・スタジオのあるバハマに直行してレコーディングに突入。
「映画の撮影期間中に曲のアイデアが物凄い勢いで湧き上がってきてね、もう音を鳴らしたくてしかたがないっていう衝動に駆られていたんだ」
「スタジオで音楽に取り組めば、曲はどこからか舞い降りてくるって感じでさ」
もう50歳という年齢ながらとんでもない過密スケジュールで活動する。それでいて、心の底から楽しんでいて、すごくエネルギッシュ。
まだ仕事をもらっている身分でありながら締切日に「青天の霹靂ですよね」とか「無理ですって言って結局伸ばしてもらった」とかアルバムのイントロのタイトルを日付にして「10月に出るアルバムを8月に終わらせてることの意味を感じてほしかった」とか偉そうなことを言ってる誰かさんに、聞かせてあげたいものです(17ページ参照)。
得てしてベテランのほうが謙虚で、傲慢さがないですよね。そして話す言葉が非常に分かりやすい。どうしてでしょうか。
レニーは本作のことを「It’s raw, it’s got soul(生々しく、ソウルがある)」と形容する。すべてがシンプルにして躍動的、生々しく、ソウルフルな彼の魅力がダイレクトに伝わるそうです。
「アルバムの曲たちが何を求めているか判断したとき、過剰なプロデュースを避けることは明白だった。意識したのは、音を詰め込みすぎないこと。無駄を省き、空間を持たせることで、サウンドに迫力が生まれるんだ」
いやあ、ほんと分かりやすいですよね。変なゴチャゴチャした言葉は使わない。すべてが明白。
アルバム「Strut」のタイトルに込めた思いについて。
「自分らしく生きることに自身を持とう、っていうのを象徴している。社会が押しつけてくる基準に左右されることなく、堂々と歩くんだ。背筋を伸ばして自分らしく生きる――そんな意味を込めているんだよ」
めっちゃわかりやすいですよね。すんなり入ってくるなあ。
Lenny Kravitz「The Chamber」
再生回数453万回。
おお、コメントにもあるけど、80年代のロックンロールだね。安定のクオリティ。千以上のコメントが打大絶賛してますよ。
やたらと凝った曲が多いなかで、こういうシンプルでわかりやすい曲を聴くと逆に新鮮だよね。
それにしてもわずか4カ月で再生回数450万回とかすごくない?
「太くて、硬くて、生々しいほど猥雑で――彼が歌い続ける限り、ロックンロールは死なないんだぜ!」