阪急「西宮北口駅」に直結する西日本最大級のショッピングセンター「阪急西宮ガーデンズ」が誕生したのは今から約10年前。
かつては阪急ブレーブスがプレイしていた「阪急西宮球場」の跡地にできたことから、ガーデンズ内には阪急ブレーブスの名シーンや貴重な記念の品々が展示されています。
阪急西宮ガーデンズは阪急西宮北口駅と陸橋で直結していますが、自分たちは諸事情によりJR西宮駅から徒歩で向かいました。歩くことが好きなひと以外にはあまりおすすめできる距離ではありません。
もちろん駐車場完備。3000円以上お買い上げで最初の1時間は無料だそうです。
「阪急西宮ギャラリー」は5階にあります。エスカレーターで上がると正面に映画館がありますが、そのすぐ右側にあるガラス張りのスペースです。
無料ですのでガッと入って正面の受付の方に軽く会釈して左側に進むだけです。
ガラスのショーケースの中には今はなき阪急ブレーブスに関係する記念の品々がずらりと並んでいる。
なんと写真撮影も可能なのでスマホやコンデジ、一眼レフで好きなだけ撮るもヨシ!
これは福本さんの1972年「最多盗塁賞」の記念のダチョウだね。
えっ!ダチョウ?
シーズン106盗塁は当時世界新記録。当時ということは、その後に記録が破られたということ。福本さんの記録から2年後、カージナルスのルー・ブロック選手がなんと118盗塁という記録を打ち立てています。
日本プロ野球ではどうかというと、福本さんが95、94などの記録を作っていますが、こんな型破りな記録が可能な選手は日本では他にいません。
昨年の盗塁王は、セリーグで山田選手(ヤクルト)の30、パリーグだと糸井選手(オリックス・当時)と金子選手(西武)の53ですから、福本さんの記録がどれだけすごいかがわかります。
しかしなぜ「ダチョウ」。実はダチョウは足が速いことで有名なんですね。アメリカで開催されたダチョウレースでは、なんと騎手を乗せたダチョウが半マイル(約800メートル)を1分3秒で走った記録があるという。ちなみに人間では1分40秒くらいが世界記録。
話がかなりそれました。
ギャラリーにはガーデンズができる前、1983年当時の西宮北口周辺を再現したジオラマ模型が展示されています。ガーデンズの建物は、ちょうど球場があった場所に建設されたわけですね。
というわけで、ガーデンズの屋上には、ちょうどホームベースがあった場所がわかるようになっています。
屋上にあるスカイガーデンの隅っこのほう、ゴミ箱の横というのがなんとも悲しいところですが。
記念のパネルも据え付けられている。
誰だよ、パネルにゴミを残して帰ったのは…。
よく見ると駐車券なんだけど、どういうこと?
実は、西宮ガーデンズの周辺には「8つのメモリアルポイント」があります。
たとえば、こちらは「ブレーブス子供会記念碑」。当時、子供会というのがあったんですね。
しかし草に埋もれているのがなんとも言えない悲しさ。せっかくなので、ちょっとキレイにしてほしいところですが…。
近くにアオダモの記念樹を植えたらしいのですが、ちょっと見つけられませんでした。まさか、すでに誰かのバットになってしまったのか?
ガーデンズの敷地外にもあります。隣接する「高松ひなた緑地」には、西宮北口の歴史を説明してくれるパネルがいくつかあります。
こちらは球場の歴史を説明したパネル。
ほかにも西宮北口駅の変遷など電車に関係した歴史の紹介パネルもあります。
こちらは実際に使用されていた「ダイヤモンドクロス」のレールや枕木が地面に埋まっている。
ダイヤモンドクロスとは、神戸本線と今津線が直角に交わるいわゆる「平面交差」のこと。当時、高速走行する電車の路線が平面交差するものは日本で唯一だったとのこと。
これらを含めて全部で8つのメモリアルポイントがあります。詳しくはギャラリーで配布されている冊子で紹介されています。
ショッピングなどで西宮ガーデンズに行くことがあれば、ぜひ5階まで足をのばしてギャラリーにも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
追記:アオダモ発見
夏の暑さも(少しは)和らいできた9月の半ば過ぎ、再び西宮ガーデンズに行ってきました。
前回はアオダモの木を見つけられなかったのが心残りだったので、再び探してみました。今度はしっかりググって調査済み。幹や葉の特徴をしっかり頭に入れてから行きました。
前回、ブレーブス子供会の記念碑があった場所から少し右側に・・・
あるじゃないか!
阪急ブレーブス後援会による記念碑がちゃんとありましたよ。「2008年11月20日」と書いてあります。
育ちまくっている植物たちの中にうもれて見つけにくかったようですね。
そして、上を見上げると・・・
アオダモの木もちゃんとありました。
まだ、バットにはなっていなかったみたいですね。
元気にすくすくと育っていました。